こんにちは。
今回も声調のお話です。
中国語で声調という概念に初めて触れる方も多いかと思います。
そこで、中国語の声調について、少しご説明します。
少しでも興味を持っていただけるとうれしいです。
「四声」って?
中国語の声調を理解する上で、避けては通れないのが「四声」です。
「四声」について、多くの人がこのように理解しているのではないでしょうか。
現代中国語(普通話)の四声
- 第一声
- 第二声
- 第三声
- 第四声
普通話の声調4つに対して、それぞれ名前がついているイメージですね。
もちろん、これも間違いではありません。
中国音韻学における四声
しかし、「四声」というのは、大昔から中国にある概念なのです。
もちろん、普通話の声調が、昔からずっと同じように発音されていたわけではありません。
昔の中国では、このように分類されていました。
伝統的な「四声」
- 平声
- 上声
- 去声
- 入声
この概念が生まれた西暦450年ごろ?にはすでに声調があったようで、声調をこの4つに分けたようです。
ですが、それがそのまま現在の普通話の声調に当てはまるわけではありません。
現代中国語の「四声」
現在の普通話の声調に当てはめると次のようになります。
現代中国語(普通話)の四声
- 陰平(第一声)
- 陽平(第二声)
- 上声(第三声)
- 去声(第四声)
中国語の長い歴史の中で、平声が二つに分かれ、入声がなくなって、他の3声に組み込まれた結果、現在の形になりました。
「四声」は方言の習得にも応用が効く
面白いのが、この伝統的な四声の概念は、漢語の各方言にも見られるということです。
それを応用すれば、各方言の四声を声調に当てはめれば、普通話ともある程度対応させることができるということです。
中国の方言差は大きく、まるで外国語のようだと言われますが、四声の概念を理解すれば、方言への理解も深まるかもしれませんね。