こんにちは。
今回は、中国語と日本語の発音について、音節数から比較してみましたので、ご紹介します。
日本語の発音は簡単?
日本人が外国語を学ぶときに、よく問題になるのが、発音がうまくできないということです。
そして、その原因は「日本語の発音が単純だから、外国語の発音がうまくできないんだ」と分析している人が多い気がします。
英語だと子音クラスタやthの発音などで苦労する人も多いでしょうし、中国語だとそり舌音や声調で苦労する人が多いでしょう。
その原因は、日本語の発音が少ないせいで、上手く発音できないんだ、と思っている人が多いようです。
「日本語の発音が単純」はただの思い込み
果たして、日本語の発音は本当に単純なのでしょうか。
こちらの図を見てください。
日本語と中国語の音節数を比較したものになります。
図を見てわかるように、日本語の方が数が多いですね。
ということは、日本語の方が中国語よりも発音が複雑だということができます。
日本語の発音は「五十音」だけではない
日本語の発音は五十音しかないと思っていませんか?
実は日本語は音節で考えれば実に多くの発音を持っています。
拗音の入った音や促音(っ)の入った音も音節ではそれぞれカウントされます。
特に、んや促音(っ)は、後に続く子音で音が変わる性質があります。
もちろん、日本語母語話者は、これを無意識に発音しています。
そして、これらの音は区別しなくても意味の区別はしないため、日本語母語話者はそういった音があることすら意識できません。
これが日本人が日本語の発音は単純だと思い込んでいる要因です。
外国語の発音を学ぶことは、母語の価値観を壊すこと
外国語を学ぶ上で、一番最初にぶち当たる壁は、発音だと思います。
まずその言語の発音の構造から理解する必要があります。
これは、日本人が日本語を学ぶときにやったことのない作業です。
公教育で英語を勉強するときにもほとんどやりません。
慣れない作業で難しいかもしれませんが、これが言語と向き合う大切な作業となります。
そして、一つ一つの音を正確に把握していくことが大切です。
決して、日本語の発音が簡単だからできないからと、逃げないでください。
そうしないと、いつまでも発音が上達しないままになります。
がんばりましょう。