こんにちは。
今回は、言語交換をしていて感じたこと、日本語教師としてできることをテーマに記事にしていきたいと思います。
HelloTalkで言語交換で起きた出来事
先日、言語交換アプリのHelloTalkでグループ通話をしていました。
日本語と中国語の交流グループで、通話している人の大半が中国人で、日本人が少数というよくある構成だったのですが、こうなると必然的に日本人が中国人から質問攻めにあいます。
質問攻めにあうのは慣れているので問題ないのですが、そこで受けた質問が典型的な日本のステレオタイプに基づいて、
「日本人ってこう考えるんでしょ?」
といったものでした。
また、途中からトルコの学習者(中国語と日本語どちらも学習中)が入ってきたのですが、その会話で発せられたのが、
「トルコ人は頭が良いイメージがある。なぜならトルコ人の詐欺師が多いから」
というものでした。
これにはトルコ人も少し困ったような反応をしていました。
中国人学習者の質問から考えたこと
上の出来事は、異文化コミュニケーション上、往々にして起こる問題です。
これに驚いたのが、この質問をしている人が中国にいる人ではなく、日本在住の中国人だったということです。
そして、上の出来事の要因となっているのが、ステレオタイプです。
ステレオタイプについて
このステレオタイプは、誰もが少なからず持っているものです。
人間は、物事を見るときに、ある程度情報を整理してカテゴリー分けしておきたいからです。
ステレオタイプについては、過去の記事でもご紹介しています。
ステレオタイプを持つこと自体は、悪いことではありません。
しかし、ステレオタイプが偏見を生んだり、差別を生んだりする要因になります。
ステレオタイプは、相手の思考を無視する
そして、ステレオタイプは、往々にして相手の考え方を無視してしまいます。
上の出来事でも、私個人の考えやトルコ人学習者の考え方も無視していることが分かります。
大切なことは、このステレオタイプを壊す努力をすべきということです。
大切なことは、相手を尊重すること
もう一つ大切なことは、相手を尊重するということです。
ステレオタイプを持つことは悪いことではありませんが、相手とのコミュニケーションを通してステレオタイプを壊していくことが大切です。
そのためには、相手の考え方を尊重していくことが大切です。
上の例のように、ステレオタイプで相手の考えを無視してしまったことでも分かるように、「この文を聞いた時に相手がどう思うか」を全く予測せずに発していることが分かります。
もし、こういったステレオタイプを逆に相手から発せられたらどう思うでしょうか。
こうして予測しながらステレオタイプを壊していくことが異文化コミュニケーションで大切なことだと思います。
日本語教師としてできること
今回のような出来事は、中国の日本語学習者と交流していると、頻繁に発生します。
事情を聞いていると、授業で日本文化について習ったりしたことが要因の一つともなっているようです。
もちろん伝統文化の知識を取り入れることは大切ですが、こうしたことがステレオタイプや偏見を生む原因にもなっている可能性があります。
日本語教師としては、日本人とのコミュニケーションもより円滑に進められるようにすべきだと思います。
伝統文化の紹介や日本語を教えることも重要ですが、こうした異文化間のコミュニケーションを円滑に進められるようにしていくことが、国際社会では重要だと思っています。
もし日本語教師になったら、こうしたことも教えていきたいな、と感じた感想でした。