ちゃいぺるブログ

中国語とタミル語を中心に、外国語学習の情報を発信します

中国にあるタイ族系文字と徳宏タイ文字(タイ・ナ文字)

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こんにちは。

今回は、中国のタイ族の文字をご紹介します。

 

中国のタイ族系文字

中国には、タイ族(傣族)と呼ばれる少数民族が住んでいます。

名前からもイメージできる通り、タイに住むタイ族(泰族)と同じく、タイ諸語を母語とする民族グループです。

ちなみに、中国で最も人口が多いチワン族も、タイ諸語であるチワン語母語とする民族です。

中国ではタイ族とされている民族でもいくつかの民族集団に分けられます。

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中国のタイ族系文字

上の図を見てみると、それぞれの文字によってずいぶん形が異なることがわかります。

これが一つの「タイ族」とされている民族内で使用されている文字だと考えると、驚きます。

今回は、徳宏タイ文字(タイ・ナ文字)を取り上げたいと思います。

 

徳宏タイ文字(タイ・ナ文字)

徳宏タイ文字(タイ・ナ文字)は、上の地図を見てもわかるように、雲南省の西部、ミャンマーとの国境に接する徳宏タイ族チンポー族自治州で使われている文字です。

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徳宏の風景(baiduより)

こんなところのようです。上座部仏教のお寺が印象的ですね。

次に、文字をご紹介します。

表は、wikipediaから拾ってきています。

 

子音字

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母音字

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声調

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形が四角いのが特徴で、一見タイ族系文字に見えないかもしれませんが、これもルーツを13世紀まで遡ることができる、れっきとしたタイ族系文字のようです。