ちゃいぺるブログ

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【中国語の方言】桂林話と柳州話の違いをご紹介します。

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こんにちは。

今回は、中国の広西チワン族自治区、桂林と柳州の方言の違いをご紹介します。

 

広西チワン族自治区の方言

中国・広西チワン族自治区の方言は大きく2つに分けられます。

広西チワン族自治区の北部は、「桂柳話」と呼ばれる方言を話します。

官話の方言で、普通話に比較的近い方言です。

広西チワン族自治区の南部は、「白話」と呼ばれる方言を話します。

粤語の方言で、広東語に比較的近い方言です。

 

同じ「桂柳話」でも違う方言

さて、今回のテーマは桂林と柳州の方言の違いですが、これらの地域はどちらも「桂柳話」と呼ばれる方言を話します。

ただ、桂林と柳州では同じ「桂柳話」でも全く違う方言を話します。

一番の違いは発音にあり

歯茎音(j / q / x)は、カ行とハ行の音( g / k / h )に変化

これらの方言の違いは、ズバリ発音です。

実際に発音を聞くのが、一番早いので、こちらをご覧ください。

www.youtube.com

 

こちらの動画を見て、何か気づくことはありませんか?

普通話では舌先の音(歯茎音:j / q / x)が、それぞれカ行とハ行の音( g / k / h )になっているのです。

例えば:

普通話 → 柳州話

  • 喜欢 xi huan → hi huan
  • 老乡 lao xiang → lao hiang
  • 讲 jiang → giang
  • 家乡 jia xiang → gia hiang
  • 交通 jiao tong → giao tong
  • 几多 ji duo → gi duo
  • 机会 ji hui → gi hui
  • 感觉 gan jue → gan gue

 

普通話の jie は gai に変化

もう一つ、柳州話の大きな特徴として、普通話の jie が gai に変化するというものがあります。

例えば:

  • 介绍 jie shao → gai sao
  • 世界 shi jie → si gai
  • 了解 liao jie → liao gai

感覚としては、日本語で「かい」と発音するもので、なおかつ普通話で「jie」と発音するものは、「gai」に変化します。

これは、日本語話者からすると、かなり親近感が湧くのではないでしょうか。

筆者は湧きました。

 

これらの特徴は桂林話にはない

そして、上にあげたこれらの特徴は、桂林話には見られません。

せいぜい、そり舌音をなくして、声調を桂林話の声調に変化させたくらいです。

桂柳話の声調については、こちらの記事をご覧ください。

 

tutty527.hatenablog.com

 

tutty527.hatenablog.com

 

まとめ

上にもあげたように、柳州話は文法やベースとなる発音は、官話が基本となっていますが、かなり広東語に近い発音に聞こえます。

柳州話の動画を見たときには、官話と広東語をミックスさせたような方言だと感じました。

対して、桂林話は柳州話に比べると、かなり官話の要素が強いです。

声調や使う単語などは柳州話と同じでも発音がかなり違います。