こんにちは。
今回は、いつもと少し趣向を変えて、日本語の方言の話です。
筆者の母語について
ただ、完全な岐阜弁ではなく、若干島原弁も入っています。
というのも、筆者の生まれが長崎県の島原半島で、親も長崎の人なので、家庭内では岐阜弁と島原弁がごっちゃになっている感じです。
島原弁とばあちゃん弁について
島原半島は、全国的に見れば、方言の強い地域だと思います。
島原弁全開の会話を、他の地方の人が聞いてもおそらく2割も分からないと思います。
そんな島原弁の中でも、筆者の祖母の話す言葉は特に強い方言だった印象があります。
というのも、祖母(と母親)しか使っていないと思われる表現があったからです。
筆者の家族内ではこれを「ばあちゃん弁」と呼んでいます。
島原弁(ばあちゃん弁)の構文「ひっ(ち)〜されげた」
「ばあちゃん弁」の一つとして挙げられるのが、「ひっ(ち)〜されげた」の構文です。
これは「〜」部分に入る形容詞の程度を非常に強く強調するときに使われます。
例を挙げます。
例:「やかましか」
↓
↓
「ひっちゃかまっされげた」(うるさい(やかましい)ことこの上ない)(ばあちゃん弁)
島原弁に「やかましか」という表現があります。
共通語では「うるさい・やかましい」という意味です。
島原弁では、形容詞の語尾は「〜か」で終わります。
これを強調すると、まず
「ひっちゃかましか」という表現になります。
共通語では「非常にうるさい・非常にやかましい」というような意味になるでしょうか。
相手に怒ったりするときには、「ひっちゃかまし!」ということもあります。
ここまでは、島原ではよく使われている表現です。
ここからが、ばあちゃん弁になります。
「ひっちゃかまっされげた」
「やかましか」を強調している「ひっちゃかましか」をさらに強調する形です。
「ひっちゃかましか」の語尾を「っされげた」に変化させて強調しています。
例:「よそわしか」
もう一つ例を挙げます。
島原弁には、「よそわしか」という表現があります。
共通語では、「汚い」という意味です。
これもこの構文に当てはめて変化させることができます。
「よそわしか」(きたない)
↓
「ひっちょそわしか」(非常にきたない)
↓
「ひっちょそわっされげた」(きたないことこの上ない)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「ひっちゃかまっされげた」、「ひっちょそわっされげた」については、筆者は祖母と母親からしか聞いたことがありません。
この表現を使うシチュエーションに当たらなかったからかもしれませんが、母親曰く、「ばあちゃん以外の人から聞いたことがない」とのことです。
この二つの形容詞以外で使うことがあるのかも確かめてみたいですが、祖母亡き今となっては、確認する術もないかもしれません。
もし、島原や近辺に縁のある方でこのブログを見てくださり、「この表現を使う」という方がいらっしゃいましたら、是非とも教えていただけましたら幸いです。