こんにちは。
今回は、在日中国人が話す日本語について、職場の経験を通して感じたことを書いていきます。
職場にて聞いた日本語
在日外国人は、同じ母語話者と会話するときにも、日本語を混ぜて話すと言います。
それは、在日外国人だけに限った話ではなく、日本人も外国に長く住むと、日本語にその国の言語を混ぜる傾向があります。
そのコミュニティの中では、住んでいる国の言語を混ぜた方が便利が良かったりするためです。
筆者は、現在職場の環境上、在日中国人や台湾人と接する機会が多く、日常的にこういった会話を聞ける環境にいます。
ということで、これまでに聞いて印象深かったものをいくつかご紹介します。
1.我从来没有这么大変过
どこが日本語かわかりますか?
日本語は「大変」の部分です。
発音を書くと、
wo3 cong2 lai2 mei2 you3 zhe4 me たいへん guo.
となります。
中国語学習者の方は意味がわかるかと思いますが、
「私は今までこんなに大変だったことはない/大変な思いをしたことはない」
という意味になります。
ご存知の通り、日本語の「大変だ」は形容動詞、ナ形容詞ですが、それを動詞として中国語に落とし込んでいます。
2.ラップ儿
これを聞いたときは、衝撃でした。
中国語学習者の方は、ご存知だと思いますが、中国の北方で話される中国語では「er化」という現象が起こります。
例えば、
门 men2 → 门儿 menr2
这 zhe4 「これ」 → 这儿 zher4 「ここ」
活 huo2 「生きる」 → 活儿 huor2 「仕事」
など、er化することで意味が変わったりもします。
そして、職場で聞いたのは、日本語の単語をer化する、という使い方です。
「ラップ」は、サランラップや梱包に使うラップです。
それに「儿」をer化しているのです。
日本語の単語もer化できるのか、という衝撃とともに、日本語の単語を上手く中国語に取り込んでいるように感じられて、とても印象深い出来事でした。