こんにちは。
今回は、日本語の方言について記事を書きたいと思います。
日本語の方言
私たち日本人が日本語を話すとき、共通語(標準語)を話しているつもりでも知らず知らずの内に方言を話してしまっていた、と言うことはよくありますよね。
中国語を勉強していて感じたのが、日本語は方言差が中国語ほど大きくない、ということです。
中国語の場合は、方言差が非常に大きいため、方言と標準語(普通話)を切り替えて話します。その場合でも、標準語(普通話)に母語(方言)の発音の特徴が出たりすることはよくありますが…
日本語の場合は、共通語(標準語)を話しているつもりでも、方言と知らずに話していた、ということがよくあります。
「ありがとう」にみられる日本語の方言アクセント
共通語に現れる方言というのは、言葉以外にもアクセントとして現れることが多いです。
ちなみにこの記事ではアクセントをH(高)とL(低)で表記します。
1.共通語(標準語)の「ありがとう」
ありがとう L H L L L
アクセントの核が「り」にあります。
2.名古屋方言の「ありがとう」
ありがとう L L H L L
アクセントの核が「が」にあります。
3.関西方言の「ありがとう」
ありがとう L L L H L
アクセントの核が「と」にあります。
東から西に行くにつれて、アクセントの核がだんだんズレていることがわかります。
これは面白い現象だと思います。
ちなみに、筆者は名古屋方言に近い方言話者ですが、よく ありがとう L L H L L と言います。
これについて他地域の方からは、よく外国人が話す日本語みたいだ、と揶揄されたりもします。
(英語話者の arigato のようにストレスアクセントをgaに付けて話しているように聞こえる)
ここからは、完全な主観になりますが、例えば名古屋で「ありがとう」という場合、「ありがとう」(LHLLL)と東京アクセントで言うと、感謝の気持ちがあまり強くないように感じます。
冷たい、とまでは言いませんが、少し冷めた、冷静に言っているような感覚があります。
もちろん、これは筆者の主観なので、同じ名古屋方言話者でも、このように感じない方も多くいると思います。
ただ、アクセントと心情の伝達には少なからず関係があると言われます。
同じ日本語でも、異なる方言話者によって受け取り方が違う、と言うのはとても興味深いですね。
日本語の方言についても、今後はちょくちょく発信していこうかと思っています。
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