ちゃいぺるブログ

中国語とタミル語を中心に、外国語学習の情報を発信します

「こちらでよろしかったでしょうか」は間違いなのか?【過去形と丁寧さの表し方】

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こんにちは。

今回は、過去形と丁寧表現についての記事をご紹介します。

 

「ゆる言語学ラジオ」について

最近、YouTubeポッドキャストで「ゆる言語学ラジオ」を聞いています。

そこで紹介されていたのが、「過去表現」と「仮定法」です。

そのラジオでは、英語の「過去表現」の根幹にあるのは、「現実と距離があること」という概念だと言われていました。

そして、英語の「仮定法」を表すのに、助動詞の過去形を用いることが多いことのは、「仮定法」が「現在や事実と違うことを述べること」から、過去表現が用いられるとのことです。

そして、英語の丁寧表現では、次のように助動詞が使われています。

  • Could you ~~~?
  • Would you like ~~~?

英語の丁寧表現では、過去形が丁寧さを表現するために使われているのです。

 

「こちらでよろしかったでしょうか」は間違い?

そして、日本でよく使われている表現として、

「こちらでよろしかったでしょうか」があります。

よく飲食店などの接客で使われている表現ですね。

そして、よく「この日本語は間違っている」と言われる表現でもあります。

本当に間違っているのでしょうか。

  • 「こちらでよろしいでしょうか」
  • 「こちらでよろしかったでしょうか」

この二つの文、若干ニュアンスが違うと感じませんか?

どちらも相手に判断を確認するのに用いる表現ですが、下の文は相手への配慮が感じられるのではないでしょうか。

このように、日本語では「た形」を使うことで表現を和らげることが多々あります。

 

そして、この日本語の表現と英語の仮定法の表現、発想が似通っているように思います。

日本語の「こちらでよろしかったでしょうか」が間違っているかどうかはさておき、この発想はかなり面白いな、と思いました。

久しぶりにラジオでいいものが聞けました。