ちゃいぺるブログ

中国語とタミル語を中心に、外国語学習の情報を発信します

あなたの語学力で何ができる?【外国語の能力レベルと評価方法】

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こんにちは。

今回は、外国語の能力やレベルをどのように評価するか、という問題について触れていきます。

 

 

語学力をどのように評価していますか?

あなたは普段、自分や他人の語学レベルをどのように評価していますか?

  • 語彙量
  • 文法の知識の量
  • 語学試験や検定のレベルや点数

などなど、語学力を推し量る方法は色々あるかと思います。

語彙量を増やせば、コミュニケーション上理解できる情報量は増えますし、複雑なことを伝えたり理解しようとすれば、文法の知識も必要です。

テストの点数やレベルは、他人に自分の能力を説明するのに便利かと思います。

しかし、それらはあなたがその言語を学ぶ目的と一致しているでしょうか。

 

「その言語で何ができるか」という見方の評価

以前の記事で、その言語を学ぶ目的や動機づけの話をご紹介しました。

 こちらの記事では、語学の動機づけの話をご紹介しています。

tutty527.hatenablog.com

 

 こちらの記事では、語学の目的設定について触れています。

tutty527.hatenablog.com

 

以前の記事でもご紹介したように、外国語を学習する上で、学習する目標や動機づけというのは非常に大切です。

人それぞれに外国語を学習する理由はあるかと思いますが、その目的と評価基準に整合性を持たせることも同様に大切になります。

すなわち、それぞれが外国語で何かをするために、その外国語を学んでいるとしたら、その外国語のレベルの評価は、その外国語を使って何ができるか、という基準で評価するべきで、ほうが、目的と評価確認に整合性が生まれ、レベルの確認がしやすい、ということになります。

 

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)

そこで、何ができるか、という目的に対する課題達成能力に基づいた外国語レベルの評価基準として、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)というものが現在広範囲で採用されています。

これは、ヨーロッパの国々が陸続きで自国の言語に加えて英語やヨーロッパのその他の言語が使用する機会が多い、という背景から各国共通の指標が必要だということで作られたものです。

そのため、レベルの評価基準が、その言語の知識の量というよりも、その言語を使って、どのようなことができるか、ということに重きを置いています。

ここで、それぞれのレベルの評価方法の例をご紹介します。

評価方法の例:【やり取り】

<A1>

  • 相手がゆっくり話し、繰り返したり、言い換えたりしてくれて、また自分が言いたいことを表現するのに助け船を出してくれるなら、簡単なやり取りをすることができる。
  • 直接必要なことやごく身近な話題についての簡単な質問なら、聞いたり答えたりできる。

<A2>

  • 単純な日常の仕事の中で、情報の直接のやり取りが必要ならば、身近な話題や活動について話し合いができる。
  • 通常は会話を続けていくだけの理解力はないのだが、短い社交的なやり取りをすることはできる。

<B1>

  • 当該言語圏の旅行中に最も起こりやすいたいていの状況に対処することができる。
  • 例えば、家族や趣味、仕事、旅行、最近の出来事など、日常生活に直接関係のあることや個人的な関心事について、準備なしで会話に入ることができる。

<B2>

  • 流暢に自然に会話をすることができ、母語話者と普通にやり取りができる。
  • 身近なコンテクストの議論に積極的に参加し、自分の意見を説明し、弁明できる。

<C1>

  • 言葉をことさら探さずに流暢に自然に自己表表現ができる。
  • 社会上、仕事上の目的に合った言葉遣いが意のままに効果的にできる。
  • 自分の考えや意見を精確に表現でき、自分の発言を上手に他の話し手の発言にあわせることができる。

<C2>

  • 慣用表現、口語体表現をよく知っていて、いかなる会話や議論でも努力しないで加わることができる。
  • 自分を流暢に表現し、詳細に細かい意味のニュアンスを伝えることができる。
  • 表現上の困難に出会っても、周りの人がそれにほとんど気がつかないほどに修正し、うまく繕うことができる。

青木直子著 『外国語学習アドバイジング』より)

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、外国語のレベルの評価方法として、CEFRをご紹介しました。

上の評価方法の例を見て、より運用能力にフォーカスしたものだと感じられましたでしょうか。自分のレベルが今どのくらいになるのか、わかりやすく説明されているかと思います。

CEFRは、ヨーロッパだけでなく、その他の言語の試験のレベルの指標としても指標されています。

ぜひ、自分の学習目標にCEFRを活用してみてはいかがでしょうか。