こんにちは。
今回は、外国語学習を続ける秘訣をご紹介します。
外国語学習を続ける難しさ
外国語の勉強を続けるのって大変ですよね。
学校で勉強しているとかであれば、定期的に勉強することができるかもしれませんが、語学に関していえば、学校以外でも自分で勉強することがとても重要です。
というのも、外国語学習は長期的な学習になるからです。
一時的に学校で勉強していても、自分で学習する習慣がついていないと、上達は見込めません。
GRIT(グリット)「やり抜く力」は、外国語学習の秘訣
外国語学習の勉強を続けるためには、何よりも「やり抜く力」が重要です。
外国語学習は、常に自分の知識や文化感覚のアップデートの繰り返しです。また、外国人との交流の機会も多いため、外部環境に左右されやすく、ストレスの影響を受けやすいです。
そのため、外国語学習には、ストレスマネジメントとともに、「学習を続けていく力」がとても大切です。
GRITの4つの要因
アメリカの心理学者であるアンジェラ・ダックワークスは、GRITの高い人たちには、下記の4つの共通点があったとしています。
- 「Interest 好きなこと」
- 「Deliberate practice 意図的な学習」
- 「Purpose 目的」
- 「Hope 希望」
そこで、それぞれの点で外国語学習に有効と思われるものをご紹介します。
1.「Interest 好きなこと」
外国語学習を好きなこととして捉えて学習をすることは、学習を続ける上でとても大切でしょう。
学習を始めるきっかけは、人それぞれですが、外国語を学習していくうちに、外国語を勉強すること自体が楽しいと感じたり、その国の文化に興味を持ったりすると、自分で学習を続けるモチベーションにもなります。
以前の記事でお話しした、「内発的動機づけ」にも通じる点です。
2.「Deliberate practice 意図的な学習」
ここでいう意図的な学習とは、自分の弱点を突いて、能力の限界をストレッチする様な、きつい学習のことです。
外国語学習においては、言語の4つの技能、「リスニング」、「スピーキング」、「ライティング」、「リーディング」のうち、苦手な分野を重点的に練習することにあたるでしょう。
日本人の外国語学習においては、スピーキングを練習するために、ネイティブと会話する、シャドーイングをする、などが効果的な練習になるでしょう。
この意図的な練習をするためには、下記のポイントが必要だと言われています。
- 目標をクリアに決める
- 意図的に弱点とすることを強烈に練習する
- その場で忌憚ないフィードバックをもらう
- 繰り返し克服する
この中で、1の目標をクリアに決めることは、以前、ご紹介した「外発的動機づけ」にもあるように、学習のモチベーションを高めるのに非常に効果的な方法です。
学習がマンネリ化しないように、自分の実力よりも少しレベルの高いものに挑戦することで、飽きさせないのと同時に、レベルアップが図れます。
3.「Purpose 目的」
アンジェラ・ダックワークスは、目的には3つのクラスがあるとしています。
例を挙げながらご紹介します。
例:レンガ積みをしている3人が「何をしているの?」と尋ねられました。
3人がそれぞれ答えました。
1番目の人:レンガを積み上げているんだ → job
2番目の人:教会を作っているんだ → career
3番目の人:神様の棲み家を建てているんだ → calling
目的の3つのクラスは、job→career→callingとあり、callingがより利他的(社会貢献的)であり、目的として強いとされています。
外国語学習では、外部的要因(他のことで忙しくなり、時間がなくなった等)や自分のレベルが伸び悩んだりしたり、学習を続けるマインドを持ち続けることが難しくなることが多々あります。
そんな時に、学習のモチベーションがブレないように、より利他的で強い目的を持つことが重要です。
そのためには、外国語学習をすることで、実現したい目標などを持つことを意識してみてはいかがでしょうか。
4.「Hope 希望」
何かをやり抜くには、途中で降りかかるさまざまな失敗や苦難を乗り越えていかなければいけません。
特に外国語学習は、何年もかかって上達していくものです。
学習を進めるたびに、自分の能力の限界を思い知らされ、新たな知識や表現を取り入れ、アウトプットできるようにしていく必要があります。
しかし、失敗や苦難を経験すると、無力感を感じてしまい、学習のモチベーションがなくなってしまうことが多いです。
そうならないように、正しい対処さえすればどんな窮地も乗り越えられると信じる、楽観主義者になることも大切です。
まとめ
GRITは、アンジェラ・ダックワークスの研究により、全米の企業、スポーツチーム、学校などで積極的に推奨され、彼女はアメリカでマッカーサー賞、通称「天才賞」を受賞するまでになりました。
以前の記事でご紹介した動機づけにも通じるテーマでしたが、GRITは、それに加えて学習の内容に挑戦性を持たせたり、ブレることのない目的を持たせたり、より上達する学習をするために必要な内容でした。
GRITは、外国語学習にも十分応用可能な秘訣だと思いましたので、今回ご紹介してみました。
皆さんもぜひGRITを鍛えてみてはいかがでしょうか。