こんにちは。
今回は、中国語の成語「雞同鴨講」をご紹介します。
雞同鴨講
今回ご紹介する成語「雞同鴨講(gai1 tung4 aap3 gong2)」は、「鶏と鴨が話すようだ」という背景から、「お互い話す言語が違い、意味が通じない」ことを意味します。
今回、なぜこの成語を紹介しようと思ったかというと、この成語は広東語で使われる成語だからです。
広東語の語彙
今回ご紹介した「雞同鴨講」は、非常に広東語っぽい成語だなと感じました。
理由としては、成語に使われている語彙が広東語的なものが多いからです。
広東語は、一般的に普通話で使われなくなった古い語彙が残されているとされます。
成語に使われている、「同」と「講」は、広東語で普通に使われています。
「同」(tung4)は、「〜と」を表します。普通話の「和」(he2)の意味です。
「講」(gong2)は、「話す」を表します。普通話の「说」(shuo1)の意味です。
普通話で一般的になった広東語
「講」などの語彙は、普通話でも使われますが、個人的には、南の方が多く使用するイメージがあります。
それとは別に、広東語で使われていた語彙が普通話でも一般的に使われるようになったものも多くあります。
よく使われるものだと、「买单」(mai3 dan1)(勘定する、支払いする)がそれです。
もともと、広東語で「埋單」(maai4 daan1)として使われていました。普通話では、「结账」(jie2 zhang4)が使われていましたが、徐々に広東語の発音に近い「买单」を使うようになり、今では普通話でもあらゆる場所で使われる単語になりました。
中国語の北方では、今でも「结账」がよく使われている印象がありますが、「买单」もよく使われます。
今回は、広東語の成語をご紹介しました。
成語の中にも方言の特徴が見られるところが面白いですね。
今後も、機会があれば、色々な成語をご紹介していきたいと思います。