こんにちは。
今回は、中国語の声調についてのお話です。
中国語を学習する上で、よく難しいとされるものに、声調が挙げられます。
「四声」とも呼ばれ、中国語の音節は、全て声調によって意味が弁別されます。
声調とイントネーション
イントネーションとは
声調に関して言えば、よくイントネーションと言葉を変えて説明されることが多いですが、厳密には異なるものです。
鹿島央先生著の『日本語教育をめざす人のための基礎から学ぶ音声学』では、「イントネーションとは発話文に備わった高さの変動」と定義されています。
要するに、文のニュアンスを伝えるために高さを変えて伝えるということです。
例えば、
A:「食べる?」
B:「食べる。」
という会話があったとして、AとBは同じ単語しか発していませんが、食べるか?という質問と食べるという断定の意味を文末の高さを上昇して分けているのです。
声調とは
一方、声調はこれとは異なります。声調というのは、一つの音節内での音の高さの変化のことを言います。
例えば、中国語でお馴染みの「你好(Ni Hao)」という単語ですが、日本語では、「ニーハオ」と表記され、「HLLL」のアクセントで読まれることが多い気がします。
中国語では、「Ni 35(第三声) Hao 214(第三声)」と音節ごとに音の高さが変化して、その変化の仕方によって、意味を弁別します。
中国語の声調
中国では、音の高さを5つに分けて示されることが多いです。
普通話に当てはめるとこのようになります。
第一声:55
第二声:35
第三声:214
第四声:51
中国語(普通話)の声調を図に表すと下のようになります。
声調ごとの音の長さも違う?
それにしても、中国語の声調に関して、音節の長さについて説明されているものをあまり見かけない気がします。
音節やモーラの長さが意味の違いに影響しないとはいえ、第三声と第四声が同じ長さで発音されることも多く、それがネイティブっぽくない発音に聞こえる要因でもある気がするのですが…