こんにちは。
今回は、言語による視点の違いについての記事です。
言語による視点の違い
多言語を学習していて感じるのが、言語によって視点がそれぞれ異なることが実感できることです。
それぞれの言語の文化背景などによって、重要視されている価値観などが異なるので、認識している世界がこれほど違うのか、と感じることができます。
最近よく聴いている「ゆる言語学ラジオ」では、このように言及されていました。
「英語は、「荒野行動」的な言語で、
日本語は、「Call of duty」的な言語である。」
つまり、英語は三人称視点の言語で、日本語は一人称視点の言語である、ということです。
この話を聞いて、最初に感じたのが日本語の「やりもらい」表現。
いわゆる「あげる・くれる・もらう」です。
日本語学習者が躓きやすい項目でもありますが、この使い分けの感覚は日本語の視点をよく表していると感じました。
英語では「give」で言い表せる事柄でも、日本語ではこれらの要素を使い分けています。
- 話し手と聞き手の立場
- 話し手との関係性
- 話し手の感情
つまり、
話し手がもらったのか、相手がくれたのか、話し手があげたのか
話し手にとって関係性が近い相手なのかどうか
話し手にとって「もらって」嬉しかったのか、相手が「くれた」ことが嬉しかったのか。
日本語話者は、これらの要素を動詞一つに組み込んで使い分けています。
これは、一人称視点の日本語だからこそ重要視している点だともいえます。