こんにちは。
今回は、ウイグル語についての記事です。
以前、筆者が新疆ウイグル自治区を旅行した際の経験をベースに書いていきます。
ウイグル語の新疆ウイグル自治区での地位
昨今、新疆ウイグル自治区での様々な問題が取り沙汰されているわけですが、今回は筆者の新疆ウイグル自治区の旅行経験をベースに、ウイグル語に焦点を当てて記事を書いていきます。
キルギス族とウイグル族の会話
筆者が新疆ウイグル自治区を旅行した際、カシュガルからカラクリ湖に向かう途中、あるキルギス族の男性がバスに乗車してきました。
その男性は、キルギス帽(カルパック)をかぶっていたので、すぐにキルギス族の方だとわかりました。
バスの運転手はウイグル人だったわけですが、バスに乗るや否や、そのキルギス族の男性と会話を始めました。
その会話はウイグル語で行われていました。
新疆に行く前は、違う民族同士でどう交流するのだろう、という疑問もあったのですが、ここでその疑問が解消されました。
ウイグル語はテュルク系言語です。
ウイグル族もキルギス族もテュルク系民族なので、自治区内で最も話者人口の多いウイグル語がリンガフランカとして機能している場面を目の当たりにできたことは、すごく貴重な経験だと思っています。
タジク族との会話
そのバスでカラクリ湖に寄った後、タシュクルガンに行きました。
タシュクルガンは、タジク族の居住地です。
タジク族は中国で唯一のペルシア系民族で、街ゆく人々の顔つきは、ウイグル族とはまた少し違う堀の深いものでした。
宿に荷物を下ろした後、街をぶらつきながらお土産などを物色して、タジク族の帽子を探していました。
しばらく探しましたが、見つからなかったので、道ゆくタジク族の方に尋ねてみました。
最初は漢語で話しかけてみたのですが、あまり通じていなかったため、拙いウイグル語で尋ねてみました。
すると、すぐに理解してくれ、笑顔で場所をおしえてくれました。
この経験から、タジク族もウイグル語が堪能だということがわかりました。
そして、タジク族が他の民族と交流するときにウイグル語を使用するのだということもわかりました。
以上のように、ウイグル語は新疆ウイグル自治区内ではリンガ・フランカとして機能していることがわかります。
そして、こうしたことが理解できるようになることが、言語を勉強する上での大きなメリットだと信じています。